労働環境の悪化を食い止める

ITエンジニア業界の特徴として、過重労働や長時間労働などの厳しい労働環境が挙げられる。過重労働などを理由に転職したり、ITエンジニアから離れたりする人も存在するのだ。

IT業界で労働環境が悪くなりやすい原因としては職場のマネジメントの問題が考えられる。例えばマネジメントのスキルや経験のない人材がプロジェクトマネージャーに就任したせいで、チームの作業効率が悪化するというのはよくある話だ。またITに関する知識に乏しい営業職が、無理な納期の依頼を受注してしまい、職場の負担を増やすというパターンもある。このように必要なポストに適切な人材を配置できないせいで、職場全体の作業効率が悪化し労働環境が悪くなるのだ。

ITエンジニア個々人の技術力の差も、労働環境を悪化させる要因の1つだ。IT業界は技術の変化・進歩のスピードが速いので、変化のスピードについて行ける人材とついて行けない人材とで技術力に差が生まれやすい。特に新しい技術を利用したプロジェクトは技術力のある人材に仕事が集中しやすいため、技術のある人間の労働環境が悪化しやすいのだ。

過重労働に対する改善策を考える上では原因が組織のマネジメントにあるのか、個人の技術力にあるのか見極めることが重要だ。組織に問題があるなら現場に労働環境の改善を任せても結果は出にくいので、経営層がトップダウンで業務効率化のため組織のあり方を見直す必要があるだろう。個々人の技術力の差で労働量に差が生まれているなら、スキル教育の見直しや業務の見直し・再配分で労働環境が改善する可能性がある。現状に満足していないエンジニアは、労働環境の改善方法を模索しているサイトエンジニアはきつい?も参考にしてほしい。